このコーナーは呪と剣と死を扱う存在、屍(カバネ)さんと忌(イマワ)さんの姉妹が意識武術や身体操法などについて答えるコーナーとなります。

 

2017/2/21 流体化

Q:初めまして。私は現在「流体」から始めようとしています。しかし初めの体を揺らすという部分で躓いてしまいました。

体を揺らすとは具体的にどうすることなのでしょうか。

肩幅に立ち、足への体重を左右に移動させて体を左右に揺らすことでしょうか。

腰を起点にして前後に上半身を揺らすことでしょうか。

肩から先の腕を縦横にブランブランさせることでしょうか。

首を回転させながら、連動させるように体全体を回していくことでしょうか。

教えていただけると幸いです。

 

A:流体化からのチャレンジということなら、最初のつかみ所がわからないと難しいのは確かにその通りだな。

 

まず最初に質問内容に答えるとするなら「どの方法でもOKだ」が答えだ。

要は「体を緩めて流体にしていけば良い」わけだから、そこに行き着く方法はいくらでもあるわけだ。

「必ずこうしなければならない」という決まりごとはないから、お前が話した例はどれも優れた方法と言えるな。

 

補助イメージで言えば「2Lペットボトルに水を半分強入れてから、その水をじゃぼじゃぼと動くように容器を振る」という感覚を参考に、「容器を肉体の外側、水を筋肉や臓器」に例えて、水を揺らす動きをするのもいいだろう。

 

ただしこの場合でも、人はそれぞれ筋肉の柔軟性も骨格の強さも、内臓の硬さも違うからな。

内臓の硬い者ならかなりの勢いで振らなければ内臓は動かないだろうが、その逆に子供のように全身が柔らかい者であればわずか傾きでも内部がトロトロと動く。

 

つまり「こうすれば→こうなる」という世間一般のマニュアル的アプローチではなく「こうした『結果』になるならば→その方法は正しい」という、結果から方法を導き出すアプローチが有効といえるだろう。

今回の質問で言えば「体の中の臓器や筋肉が揺れて緩んでいくならば、その揺れ方はどれも正しい」

というわけだな。

 

こうした極意系の考え方とアプローチ法は社会生活でも役立つし、この考え方を日常的に行使できると肉体だけではなく思考能力においてもその他大勢と差をつけられるからおすすめだ。

 

2016/3/31 剛体化

Q:「指南書」でのことなのですが、質問されている皆さん、剛体化にはあまり質問なされていないようで、ちょっと疑問に思ったことを書かせて頂きたく思います。

この剛体化の技法、骨格に歪みがある人間は続けても大丈夫なのでしょうか?

実は自分は、パソコンの置いてある机の関係上、長らくパソコンの前に居ると、左前の姿勢で右肩上がり、左肩下がりの形になってしまい、それがもう何年も続いているので、お医者の人にも背骨が曲がっていると言われてしまいました。

実際、剛体化の技法をやっていると左肩がとてつもなく痛みます。何か、所謂乳酸がたまる様な痛みが。そこで、骨格に異常のある人間が続けて良いのか。そして、やめた方が良い状態の人などに関しても教えていただけると幸いです。

ところで最近、基礎の筋トレを始めまして。その筋トレのあとに意識体術を聞いているのですが、ものすごくはかどります!

意識体術があるから基礎トレ出来てる感じです。おかげで最近、まさかの俺に!腹筋が見えてきました!まさか腹筋が見える日が来るとは!そのほかにも、目に見えて分かる違いはまだまだ有るのですが、ごめんなさい。書ききれません。

そんなわけなので、今後も意識体術を始め、色んな作品を楽しみにしています!

 

A:そうした場合には弱い部分に負担が掛からないようゆるめに行うのもベターだが、これは言葉を変えれば「自分の弱い部分がわかるため、そこを流体化で緩めて癒やしやすい」とも表現できる。

剛体化は誤魔化しが効きにくい内容のため、弱い部分がシビアに現出するからな。だからそれを利用して身体の硬い部分を見つけ出し、そこを流体化で重点的に緩めていくと痛みも減り全身強度が上がってゆく。

いわば剛体化を利用した一種の養生法になる感じだな。

 

意識体術によって基礎トレが捗るのも何よりだ。

こうした報告は私としても嬉しいからな。

筋トレやサーキットトレーニングなどでは丹田や正中線だけでなく、第二の手足や要石、風船呼吸なども使用すると面白い感覚が得られるから、暇があったら試してみるといい。

 

 

2016/3/30 風船呼吸

Q:日々意識体術の流体化と風船呼吸を取り入れて稽古をしています。今回、この二つの技法を交互に実施していたためか新しい体感を得られたためその報告をします。

呼吸の概念で初めは肺に空気を入れてそれを吐き出すという意識でした。

次に、流体化と風船呼吸をやったおかげで風船のように身体を膨らませて、空気を圧縮して吐くと解釈して続けていました。

そしてここから新しい体感の話になりますが飛躍になってしまうかもしれません。

 

まず呼吸の呼の部分で身体の内側と外側の両方を膨張させます。

この際に膨張する先へはエネルギーを伝達します。内と外両方に膨張すると、外側は普通に膨張する感覚、内側は呼なのですが外へ空気が押し出される感覚になります。

 

次に呼吸の吸の部分は普通には意識せず、収縮のみを感じ取ると自然と外側は内側へ向けて収縮します。内側は空気が圧力で入り込み押される感覚です。

この意識が芽生えて間もないのですが、息の吸いと吐きで人に差があるという話が理解できました。つまり内側で吸っているのか外側で吸っているのか人によって感覚が違うわけです。

 

今回の感覚では内側に吸っている人(収縮)は外側も吸うよう(収縮)に、内側に吐いている人(膨張)は外側も吐くよう(膨張)に、外側に吸っている人(膨張)は内側も吸うよう(膨張)に、外側に吐いている人(収縮)は内側も吐くよう(収縮)にと言い換えることができます。

身体を筒状に見立てて全体(身)を膨張して呼とし、収縮すると吸になると単純化する感じです。そして、吸を意識しないというのは動きにおいて吸がなされるというのが私の考えになります。呼の部分の膨張を常に意識すると動きの細部が風船の身体のおかげでよりわかります。動くと吸の動作になり、圧力が減るので最低限の動きに近づくのではないかと思います。

長文になりましたが、まだまだ応用ができそうなので突き詰めていきたいと思います。

何か危険性などがあれば教えていただけると助かります。

 

A:ふふっ…さりげに物凄い発見をしたようだな。この吸い吐きの感覚認知はお前の稽古の上達においてもかなり大きなポイントになるかもしれないし、お前が地力で見出したこの感覚は値千金の価値があると言えるぞ。

 

この吸い吐きの違いは各人の気質や考え方、性格によっても変化する。

お前の言葉に符合するかはわからないが、私的に大雑把に言えば「認知感覚に優れ外側のセンサーが発達したシャーマンタイプは外側で吸い吐きを行うことが多く、フィジカルが強い戦闘民族系は内側で吸い吐きを行うことが多いと言える。

あえて注意点を上げるとすれば、戦闘タイプが外側に呼吸を求めると内実が薄くなるため「弱く」なった気分になるかもしれないし、外側の感覚になれた人間が内側の呼吸で内実を豊かにすると「外の気配に対して鈍感」になるかもしれないな。

 

 

2016/3/29 全般的な内容

Q:意識体術1~4巻6巻「丹田」「第二の手足」「正中線」「流体化」「眼力」

最初に「流体化」を学んでから1~3巻のセットを購入して丹田→第二の手足→正中線と進めていきました。この1ヶ月ほどは養生目的で流体化:正中線:丹田を4:2:1ぐらいの割合で鍛錬しています。

 

武道は小学生の頃に剣道をやってた程度の素人ですがあらかじめエナジーワイヤーを通していたおかげか正中線がすいっと入る感覚は久し振りで感動しました。立ち姿勢がよくなり、通勤中は車の正中線を感じつつ運転しています。

第二の手足はいまいちピンと来ませんでしたが霊体の手足を使ったバランス取りは散歩中に鍛えています。

流体化は前知識無しでも大変分かり易く実行出来て、正中線を通してからはさらに安定するようになりました。膝周りの固さも少しずつ解消されつつあります。

眼力は非言語の補助として使わせてもらっています。エクスキューショナーの感謝の技法を使ってアクティブセンサーにしてみると精度が更に上がるような気がします。

しかし丹田を鍛えてると鳩尾あたりに違和感があって意識がそこにフォーカスしてしまい、鍛錬の効率が甚だ悪いです。丹田のある場所にテニスボールの大きさぐらいの塊のようなものをイメージして鍛錬しているのですが違和感を丹田の方に移動させる方が良いでしょうか?

それにしても身体を悪くしてから出会ったのがもどかしい、あと5年…いやせめて3年早く出会えてさえいれば………

 

A:車の運転時に正中線を使用したりと、良い感じに日常生活に利用しているようだな。

こうした報告は私としても嬉しいぞ。

鳩尾の違和感に関してだが、これはおそらく内臓が硬いという原因も考えられるな。

内臓…例えば胃や肝臓、腎臓、膵臓あたりが硬いと呼吸をする時に鳩尾あたりに引っ掛かりを感じて若干呼吸がスムーズに行かない時がある。

背中や腰の張りや痛みがある場合も同様のケースが考えられるな。

 

こうした場合には腹側からマッサージをすると効果的だ。

具体的には肋骨と腹のキワに指をずぶりと埋めこんで、そのままキワを揉みほぐしたり。四本指を合わせて腹の奥へとずぶずぶと指を沈めてこねくりまわしたり、腰側ではなく、腹側からマッサージをするとかなり呼吸が楽になるぞ。

簡単な方法としてはベッドに腹ばいになり、ソフトボールやテニスボールをお腹とベッドの間に入れてゴリゴリと体を動かすだけでも効果的だ。特にこの方法はマンガやスマホを見ながら行える手軽な方法なのでおすすめだぞ。

注意点としては、ヘソとその近辺は急所に繋がっているので、あまり熱心に行わないようにな。

 

2016/2/6 風船呼吸

Q:風船呼吸の内容もとても興味深く学ばせていただいたのですが、これの日常での使用について、一点だけお聞き願えればと思います。

「呼吸と体の連動について」

「体の動きに合わせて呼吸するのではなく、呼吸に連動して動く」

といった内容の教えがありましたが、私は日常から、動きの際には深く息を吸い込む癖があり、必然運動時の呼吸は「長い息」が多いのですが(そのため逆にデスクワークの際には息が浅くなりすぎてよく酸欠気味になりますが)、補足知識にて、「自分の体質に合うもので構わない」とはありましたが、

例えば普通の速度での歩行などの際にはやはり、片足ごとの「吸って吐く」連動の方が「風船呼吸」としてのイメージは沸きやすいです、しかし一方で自分本来の呼吸リズムとは違うため、自然体であるとどうしても「体の動きと呼吸の連動」がつかみにくいです。

 

特に打撃の練習で感じましたが、動きの起点を「呼吸」にあわせることの意義やすごさは感じてはいるのですが、上記のような理由から、まだ今一歩どこに合わせればよいのかがピンとききっていません。この辺りのすり合わせについて、なにかアドバイスを頂ければ幸いです。

 

A:これは最初の時点では大きく動いて、まずはその効果を実感する事が重要だ。

最初に小さく動いては効果が体感しにくいからな。

そのために最初は少しわざとらしいぐらいに大きく、わかりやすく動く必要性がある。そして効果を理解したら、あとは自分なりの息継ぎや長さで好きに呼吸するといい感じだな。

 

お前の仕事中での呼吸も、集中するために自然と薄く長くなっているかもしれない。

狙撃手のスナイピングでは撃つ時に呼吸を止めたり薄く引き伸ばすことで体のブレを止めて集中効果を生み出すし、冬眠動物のような長く細い呼吸なども面白い効果がある。

どういった動作の時にどういった呼吸をしているかを改めて意識して使いこなしていくと役立つだろう。

 

2016/2/4 風船呼吸 

今回は主に便り的な内容を2つ紹介するぞ。

 

1:風船呼吸の前段階として毎日の流体化の稽古によってゴムのような身体の感覚で突きや蹴りをするようになっていました。

今回の風船呼吸の初見から、まず準備段階で全身の経絡が通る感覚がありました。

今まで勘違いで肺もしくは横隔膜を無理に動かして呼吸していた所が、その後の呼吸安定化後は身体の膨張・収縮で呼吸し無理のない全身呼吸になりそうでした。(まだ体得まではいってないのでこれから時間かけて習得予定です)

 

次に実践時は圧力を得るための膨張が周りのエネルギーを吸い取る方向で動いていました。ゴム風船の圧力を針を通すように抜くと突きになります。

そして運動強度を落としていたとはいえ、呼吸が原理的に?乱れない運動になりました。

ここまでが聴いた直後の感想です。

PDFを読んだ後にゲームの表現で申し訳ないですが、私の中の風船呼吸がロックマンXのチャージ中のイメージになりました。

チャージしながら増幅し微量の膨張と収縮が明滅します。

 

それとエネルギーを吸い取る方向性はエナジードレインとなって不味いので、先に自分の内の”もの”を放出して収縮時に圧縮する感じに変更しました。このイメージは空気とは若干違いますが何を放出するかは個人差があると思います。

エネルギー変換的な要素の方が私にとっては呼吸が楽になりました。

 

そして圧縮に関して増幅器の原理が何かのヒントになると思いお伝えしておきます。

小さく初動する最低限の流れを作り、大きな流れを起動させる。

大きな流れは大きな流れの仕組みを用意する。

起動した後は大きな流れに一緒に乗り、止める時も止める方向の流れを起動する。

 

意識体術や他のシリーズの知識がどんどん融合されて自分の中で色々な形で表れています。今回の技法もペネトレイターの力の在り方を使えばもっと影響力が高くなると思います。最後はとめどもなくなってしまいましたがこれで報告を終わります。

 

A:今回の便りは知識のシェアとしても参考になるので掲載した。

「初動を作り出してそこから勢いを作り出して大きな流れに繋げる考え方」のくだりは、一気に大きな力を生み出すのが苦手な者の場合、良い突破口になるだろう。

「チャージしながら増幅し微量の膨張と収縮が明滅します」という概念は今後教えることになるであろう呼吸の圧縮的にも良い概念だな。実在するゲームの表現のためイメージしやすいというのも強みだ。

こうした報告は多くの者にとって役立つ情報や刺激となるから私としても嬉しいぞ。

 

 

2:今日購入させて頂きました「風船呼吸」の感想などを。

いつも貴重な情報をありがとうございます。

・一通りご指示の通りに体を動かした後(結構疲れましたww)、

呼吸に沿って太極拳の套路をやってみましたら、いつになく力の流れを

実感でき、これを流体と要石を更に意識すれば、武術だけでなく

養生気功としての太極拳の持ち味も実感できました(私のは楊家系

です)

・寸勁も爆発呼吸もやっている人には実感できる内容になってて、

また恐ろしい情報が表にでてしまった、と危惧しております。

でも考えながらやっている人限定でもありそうなので、師匠や先輩のいう

「パートナー肩車して四股立ちで正拳突き千回を極寒の川の中でやる」

なんてことを嬉々としてやっているようなロボットさんには価値わからないかも、です。ありがとうございます。

次回作も心よりお待ち申し上げております。

 

A:お前の言うとおり、こうした内容は基本的に頭を使い創意工夫するスタンスがとても重要となる。

古い書物を紐解いても「寒中に山にこもり日に何度も滝行をして~」などと体を痛めつける修行ばかりを他人に勧められた者は無理を通して体を壊してしまい。養生法を学び体を大事に扱ったら極意が理解できたという逸話が普通に存在するからな。

 

努力根性至上教では山籠りで死ぬような訓練をした挙句に悟りや極意を会得した話を礼賛したがる傾向があるが、アレははっきり言えば効率が悪いし賢くない。

第一に…美談として仕立てあげられた話の裏では、その何百倍の死者が出ているわけだからな。

成功すれば「美談」失敗すれば山の中で「行方不明となり死亡」するわけだから、必然的に美談だけが場を占めるのは当然と言えよう。

 

何度もチャレンジできるスポーツならともかく、三寸斬られたら即死亡、調子の悪い時に襲いかかられたら即死亡の武において、のるか反るかのバクチ修行など言語道断だ。

そんな考え方では数年も生き残れない。

その意味でも、お前の冷静な考え方は「武」に非常に向いていると言えるだろう。

 

2016/1/28 丹田や全般

Q:意識体術、4巻まで学びましたが相当すごい技術で驚いています。

私は元合唱団員でしたので、歌に関して丹田で立つこととと柔軟性を持つことの重要性は理解していましたが、なかなか習得できずにいました。

それをこの短時間で、習得できたことにすごく驚いています。カラオケに試しに行ってみて歌っても、違いがはっきりとわかるのです。(特に安定性)

意識体術、ありがとうございました!

 

A:意識体術は体を鍛える内容が多いため、実生活で物理的に役立つものが多いからね。

こうしたお便りが届くとあたしとしても嬉しいよ。

 

質問コーナーは知識の集積場所としての機能もあるから、質問だけじゃなく報告も送ってもらえると読んだ人間がより多角的な物の見方が出来るようになったり経験や感覚が深められるからね。

そうした意味でも報告メールは大歓迎さ。

 

2016/1/19

Q:カバネさん イマワさんに質問です 2つあります 長文申し訳ないです

先日見た夢です

変な博士(バック・トゥ・ザ・フューチャーに出てくるみたいな)にベッドの上に寝かせられ、頭に洗濯バサミのようなプラグをつけられ、「脳を機械化します(?)」のようなことを言われました。 即座に「は?ふざけんな!」と思いベッドから起き、そのインチキ博士ととなりに居た外国人のおっさんを、二人まとめてつかみ、持ち上げ、床に頭をバーンバーンとぶつけ倒しました。(この行動はけっして夢だと気がついたうえでの行動ではなくはんば無意識でした)その後、パンツ一丁だったので博士の白衣をパクって申し訳程度の変装をし(パンツ一丁に白衣)、部屋の扉を開けて出口目指して走りました。逃げる途中、どこかで見たことある光景だなぁ…と思ったら、昔通っていた引っ越す前の小学校の校舎でした ただし生徒はおらず白衣を着た研究員のような人が廊下を歩いていました

そして出口を出て、校舎の外に出ました そして学校の敷地の外を目指して走りました

ここからが問題なのです!追手として女の子二人が出てきました この二人の女の子はIちゃんとMちゃんと言って、当時の陸上部の短距離走のエースの女性でした

その二人は特別エースでして、ふたりとも県大会で大活躍できるぐらいの速力でした。私は脚力には自信があり、小6の頃はクラス一早かったです が、県大会レベルの彼女達には敵わなかったと思います。そして「やばい!この二人には追いつかれるゾ!」と思ってしまいました そのときです。突如足がスローモーションになり、追いつかれるどころか追いぬかれて、二人は私の先へと行ってしまいました(つかまらなくてよかった><)そして彼女たちのうしろを走っていたSくん(並レベルの脚力の男の子)にも抜かれてしまいました その際「おしーりぺんぺん」みたいなイヤミを言われました wその辺で夢は終了(というより記憶がここで途切れました)しました (結局つかまらなくてよかった)

 

今回の夢で思ったのですがどんな実力があっても、精神的なハッタリにかかるとすぐに力を制限したり顕在化できなくなるものだと思います

それは根本が精神世界が成す物理世界でもそうですが、精神世界や、特にはんば無意識の夢のなかだとなおさらと思います

武術において精神的なセルフイメージと相手に対するイメージがとても重要だと思います。それは物理世界でもそうだと思いますが、精神世界や夢の世界だとさらに重要だと思います。かといって漫画なんかで異常に相手を下に見る使い手はカマセとして主人公に倒されてしまうように、自信は大事だけど相手を格下を見下すのはかえって自分の力を妨げることになり、NGだと思います。

カバネさんが冒頭で「いつどんなときでも、満腹のときでも油断するな」とおっしゃっていましたが、

【1つ目の質問です】既存の四字熟語や諺でもいいですし、有名な武術家の言葉や武道書の一節でもいいです

どうか「物理世界は勿論のこと、精神世界やはんば無意識な夢の世界で、相手のハッタリや騙しにだまされないための心構え」「相手の妖術や詐術にかからないための心構え」をどうか教えて下さい!

とくにイマワさんは妖術や幻術がお得意だと聞いています。受肉した存在からすれば、夢の中の詐術は妖術幻術(イマワさんから見ればだいぶお粗末なものだしょうが)の類に近いと思います。

相手の精神的なハッタリを見破る方法を教えて下さい!

 

たとえば真剣勝負で、「相手のほうがわずかにスピードが私より上回るな(上回りそうだな)」と少しでも思うと(認めると)それが現実化してしまうと思います とくに精神世界や夢の世界ならなおさらだと思います。宮本武蔵は対戦相手相手の下調べもかかさずしていたようですし、このような相手のハッタリにかからず過大評価せず怖気づかないということも武術でとても大事だと思います

 

また詐術には剛と柔の二種類があると思います

剛の詐術は例えば夢で強そうな相手(軍服を着た軍人・警察官・筋肉隆々の大男・刃物や銃器を持って武装した人)などに出会うと、誰だって恐縮して連行されてしまうと思います。また両腕に手錠をされたり、ベッドや椅子に縛り付けられると、それを振りほどける!と思って振りほどくのはそれなりに意識的に明晰でないといけないと思います

柔の詐術は

・市役所に居るというシチュエーションで「この用紙に○○を書いて下さい」と誘導され情報を奪われそうになる

・有名スポーツ選手や有名アーティストなど尊敬する人や誰もが知っている有名人に成りすまして誘導される

・親や兄妹や親戚や祖父や祖母など親類になりすまして誘導される

【2つ目の質問です】

それぞれ剛と柔で対抗策や対抗法に違いはあるのでしょうか? これも知りたいです

どんなにレベルが上がっても、例えば「とてもリアルなブラックホールの前に連れて行かれて脅迫されるハッタリ詐術の夢」なんてシチュエーションもありえると思います

だから特にはんば無意識状態の夢のなかでの詐術にかからないための心構えというのはとても大事だと思います。

このようなことも「常日頃の心構えが大事である」ということが一番大事だしこれを成すしかないものだと思いますが、どうしても言葉や標語としてお二人からお言葉が欲しいです! なんだかそれも自信に繋がると思います><

 

A:まず最初のエピソードだけど、これは面白いサンプルだね。

あんたの言うとおり夢の中での行動力は「精神や思いの力」がそのまま出てしまいやすい。だからあんたの人生の記憶の中で「自分が勝てない相手」を利用して夢の詐術を行った相手はなかなか頭が良いと言えるね。

 

さて…まず1つ目の質問だけど、これはやっぱり「臨機応変」であることが需要だね。先程までのシチュエーションではそうでも今この時点では状況は変化しているかもしれない。

例えばあんたが例に出した『市役所に居るというシチュエーションで「この用紙に○○を書いて下さい」と誘導され情報を奪われそうになる』というのはなかなかうまい詐術だね。(あんたが例に出したこの3つの内容は実にうまい詐術だよ)

この夢の前に【何らかの良い人が出てきて、その人が見た目上信頼できるから、その勧めに従って → 役所で書類に情報を…】という流れがあったらほとんどの人間は騙されちまうだろうね。

けど、そこで臨機応変に「さっきまではそうだったが、なぜ今ここでそれに記入する必要性がある?」と考えて柔軟に対応すると流れが変わるかもしれない。そして詐術だと感じたり何か怪しいと思ったら「一気呵成」に攻めに転じる姿勢も重要さ。

全体として言えることは「違和感」を何よりも大事にする事。あと…夢の中ではもう少し「我」を出した方がいいって事だね。

もしも行動がしにくいケースなら「なんでそんな事をしなくちゃいけないのか本当の理由を教えて下さい」とか「何が目的だ?」とかの言葉を口にするといいね。

夢ではこうした言霊はとても強力な力を発揮するし、相手はそれに答えなくちゃいけない義務が生まれる。

もちろん、こうした言霊の問いに相手が答えたら詐術だとバレるし、もしも答えなければ嘘をついたと観測されて相手の力は劇的に弱まるからね。どちらにしろゲームオーバーさ。

(言霊の問いかけは、夢の中だと相手の罠に意識をそらされてなかなか思い浮かべにくい事柄だけど、この問いかけを習慣化すればほぼ全ての夢に対処できるよ)

 

2つ目の質問だけど、柔らかい方向性での対処では、武術的な意味あいでの「無念無想」心身のニュートラルを維持して違和感を感じるようにセンサーを鋭くする。

硬めの応対では「外柔内剛」のように見た目は柔らかく対応するけど、実は内面は意志が強く揺れない強固さがあるといいかもだね。

 

基本的には寝る前には「自分の気分や感情にとことん素直になって、自分がおかしいと思うことには迷わず声を上げる」という意識を持ってから眠りにつくといい感じだよ。

(これは精神的防備には最適な心構えだからね)

狡猾な夢は映画「インセプション」のように細かい段階を経て、盗みたい物に少しずつ近づいていく輩もいる。だからこそ常に臨機応変に感じて「それはそれ、これはこれ」の精神で今この瞬間に柔軟に対応し、疑問を持ち行動することが大事だよ。

 

2016/1/8 要石

Q:要石に関して質問です。要石を作成する際に重さではなく重力をイメージしてしまったのか、言われたことと真逆の感覚を感じました。

そのため急ぎ重量のある要石を作ったのですが、この逆要石とでも言うべき存在の使用や併用をする事に関して問題はあるのでしょうか?

また、要石を用いた打撃の際に爆発する要石や、エンジンのように推進力を持った要石を使うのはいかがでしょうか?

もう1つは要石と魔法使い入門1第二巻ブレードや魔法使い入門2第一巻マジックショットに関する質問になると思います。

要石を扱っていて気になったのですが、要石をブレードやマジックショットのエネルギー弾のように、相手に直接ぶつけるとどうなるのでしょうか?

 

A:最初の質問の方だけど、これは「重力」だと武術的な運用というよりは魔法的な運用になってくるね。

このやり方は魔法的にはアリだけど武術や体術的には少し使いにくいかもしれないね。

要石の長所はシンプルで使いやすいことにあるから重力要石や爆発する要石、エンジンのような要石だと効果は出せるけど、その分リソース消費も激しい。

後は脳のメモリとの相談って感じだね(特殊効果のある要石にリソースを割きすぎてしまい、逆に普通に要石を運用した方が効率が良かった…という点に注意って意味だね)

 

後者の質問に関してだけど、相手にぶつけると鋭い感覚の相手や同調しやすい相手なら、うまくいけば武術で言う所の「遠当て」のような感覚を与えることも可能だよ。

これはいずれ教える技法にかなり近い質問だったけど、良い閃きだね。

 

2016/1/3 物干し竿と要石

屍「今回の内容は感想となるが、なかなか楽しく読めつつ参考にもなる内容だったので掲載することにしたぞ。

少し長くなるのでダウンロードはこちらからするといい(ブラウザ表示だと文字抜けが起こりやすいのでダウンロードがおすすめだ)」

 

2015/12/30 極意全般

Q:秋口に、下半身の強化にあたり、相撲の四股をやっておりましたが「季節上の都合で断念」私個人の体型上、痩せ型で160㎝と体重50kg前後と筋肉も付きにくいようです。

上半身は誰でも鍛え方は考えつくと思いますが、下半身から足首に関しては、あまり考えがいかず。必要と思っても具体的にどうすれば?と思うことがあると思います。

それから魔法医学に興味があるのですが、どういった方向から模索すればいいのでしょうか?

 

A:体質的に西洋スポーツでの鍛錬が向いている者もいれば、東洋的なやり方が向く人間もいる。東洋向きな体の者が無理に西洋スポーツのやり方をすればバランスを崩すし努力の割には効果もあまり出ないだろう。

細身で筋肉がつきにくく西洋的メソッドを色々試してもうまく行かなかった場合には「そうした身体だ」とまずは認識して、それに合わせて極意的な身体操法を身につけると良いだろう。

というより意識体術の技法や鍛錬はそうしたタイプの者にも非常に向いているわけだが…特に向く鍛錬としては丹田、正中線、物干し竿、流体化などは細身のままでも強い力を身につけるには効果的だ。

(正中線などは、むしろ余計な筋肉が無い方が無駄な重力を拾わずに自然な動きが可能になる。これは細身の達人にも通じる理由だな)

 

全体的なおすすめは流体化での鞭手だ。

これは強い腱や筋繊維を作り出すのにも役立つ。

本当の脱力系中国拳法では筋トレを一切行わずに美しくバランスの取れた肉体を作り出すことも可能だからな。こうした手法で美しい肉体を維持している人間は今のこの時代にも実在する。

 

鞭手はこうした肉体を練り上げる技法の1つだ。

下半身を練りたい時には、鞭手のやり方で足をブンブンと柔らかく振り出したり蹴りを放つと筋肉の活性化と腱の良い鍛錬になるぞ。

後は下半身のストレッチがおすすめだが、これは流体化のイメージをしつつあらゆるポーズを(特に開脚系を)長時間行うとなかなか良い。

人によっては筋肉が筋張って柔軟性がなく硬すぎる結果、やせ細っていくケースもあるからな。

流体化を使ったストレッチは筋肉をふくよかで豊かな状態に戻すから、そうした柔軟性が戻った結果、血液の流れが促進し栄養の吸収が良くなり筋肉が太くなり始めるというパターンもある。

後は内臓が疲労して栄養を吸収できないというケースもあるからな。これにも流体化は有効だ。

 

流体化は筋肉や内臓を緩めて活性化し体内の血液循環を促進するから、太りすぎている者は体の詰まった部分が洗い流れて引き締まる方向へ。

痩せすぎている者は栄養が吸収されやすくなり体重が増える方向へと肉体が自然にバランスをとってくれるからな。

そういった意味でもおすすめの技法だ。

 

2015/11/6 流体化

Q:私は体の養生をメインで考えている者ですが、流体化の稽古は途中で終えても大丈夫でしょうか?


A:大丈夫だよ、と言うより流体化の稽古が実践パート1と2に分かれているのもこれが目的だね。

だから体の養生や本質的肉体の柔らかさやレベルアップをしたいなら実践パート1だけを行うのがおすすめさ。

(実践パート2は重力に適合した肉体や武術向けの肉体を作り出す内容が多いからね)


個人的には実践パート1を行った後に、実践パート2の音源を聞かなくていいから「鞭手」を数分だけ軽く行っておくと、養生しつつも筋や腱もしなやかに鍛えられて良い感じになるね。


2015/11/3 極意全般

Q:魔法体系の訓練中に「昔の中国で、動物の呼吸法を研究してその知識を身体に落とし込んで能力を上げた」という子供の頃に読んだ本に書いてあったのを思い出したので、一種のなりきりだったのでは?と思います。

うろ覚えですが、例えば、馬の呼吸法を人間が行って、走る能力が上がったとかだったと思います。

意識体術の呼吸法がこれに近いのではないか?と思っています。


A:鋭い質問だね、まさにあんたの言うとおりさ。

付け加えるならこれは呼吸だけではなく動きや形などもだね。

動物の動きを取り入れた形意拳などでもわかるように、形を真似る、なりきるという行為は、その形を真似たことで同じ効果を得ることが可能になる。

人間はこれによりあらゆる存在の力を使いこなすことが出来るわけだけど、これは人間が持つ力の一つ。心身のシステムを状況によって書き換える適合力というわけだね。
こうしたシステムの書き換えは普通の動物には決して真似できない特殊な能力だからね。
これは人間だからこそ可能な驚異的な力と言えるよ。


呼吸に関してはいずれ姉さんが風船の体というものを教えると思うし、爆発呼吸もひょっとしたらあたしが教えるかもしれない、形意拳に関してはわからないけど、既にセルシアの姐さんが魔法使い入門2の4巻「指印」でその極意の要訣を話しているからね。

あの内容は意味がわかれば意識体術や心法にもそのまま応用できるエグい内容を多数含んでいるからね。

興味があったら見てみるといいかもだね。


2015/10/26 流体化

Q:シュルツの自律神経訓練法などに「魔法使い入門3巻の非言語」や「意識体術4巻の流体化」を応用する事はできますか?


A:魔法使いの「非言語」は通常人が感じるイメージよりも、より豊かな感性を育むから応用という意味ではかなり使えるね。

で、訓練の基礎力を根本から養いたいケースだったら四巻の「流体化」がおすすめだよ。

流体化を学ぶと心身をバランスしやすくなるし、イメージの基礎力や精度の向上、心身の連携など良いことずくめだからね。


逆に、基礎は充分であとは応用や拡張、新しい感性が欲しいという場合には非言語を学ぶのがいいかもしれないね。


まぁ、あたしとしては流体化は基礎も応用もどちらにも役立つ内容だからジャンルを問わず是非覚えて欲しい内容と思っているけどね。



2015/10/25 流体化

Q:忌さま。 前回、正中線の水泳練習法に回答くださりありがとうございました。

今回は流体化についてご報告させていただきます。

まず、流体化説明時に頭の中に

1.心臓の筋肉をほぐして鍛える

2.内臓をほぐして鍛える

3.骨を柔らかくする

といったことが浮かびました。


その後、すぐの実践で同じ感覚の事を説明くださり、前回報告させていただいたやり方で、自分の精神と身体が順調に育っていることが実感できました。

その後、声を出すところでは、音波を身体全体で共鳴する感覚を思い出しました。

一般的には温泉やマッサージで声が出るあれを、身体の中で響かせてリラックスするイメージです。

そして、腕を上げる所では、また水関係の例えになりますが、海藻の動き(第二の手足も使用)と意線を消す(なじませ同化する)ために海流が様々に流れて身体に当たる意識に変化しました。


最後に突きや蹴りをするのではなく前回の水面を利用して、突きや蹴りが当たる接地点を地面にする、身体を動かすのではなく、重みがストンと地面に引き寄せられて当たるといった物になりました。

特定の場所に強く当てたい時は水面→海面→地面のようなイメージも良いかもしれません。

突き抜けたい場合は水面→空気の層→真空でしょうか。

ちなみに重力(今回でいえば水面)を進行方向にして体当たりや歩行・走行も昔考えてました。

まだまだ稽古は始まったばかりですが、また色々気付いていけるよう続けていきます。


A:今回の報告の中で特に「温泉やマッサージで声が出るあれ」や海藻や海流の流れという部分が特に良い感じだね。この感覚表現は万人に使いやすい内容だから、即座にこれを読んだ人間が真似できるところが優れていると言えるね。

(骨を柔らかくするという着眼点も凄くいい感じだよ)

突き蹴りに関しても、独自のやり方だけど、ピンとくるタイプには来やすい表現に思えたからね。

こうして知識をシェアすることでより多くの人が稽古をしやすくなるのは良いことだね。



Q: 意識体術第四巻 流体化。今回も貴重な情報をありがとうござ

います。

流体化というかちゃんとした「力みの取り方」としては、いま世界で一番

誠意のある且つ確実なメソッドだと認識しております。

本当にありがとうございます。

内臓のマッサージも、有効なメソッドとして活用させて頂きます。

他の巻とも併せて日々の健康と常在戦場の意識を保つために練習させて頂きます。

取り急ぎお礼と報告まで。

ありがとうございました。


PDFレジュメもありがとうございます。これがあると更に理解が深まります。


A:フフ…こうした報告や激励のメールが来ると作者もこっそりと喜んでいるみたいだよ。

4巻の流体化は色々な所で評判がよく、あたしも教えた甲斐があったってもんだね。

この技法は極意や健康法としてだけじゃなく、某月刊マガジンで掲載している三国志系漫画で言うと「風体雲身」の技のようなものだからね。

すなわち、あらゆる技を身に着けやすくなるための達人の体の元を練り上げるような「習得の基礎」をレベアップする内容も含んでいるからね。

その意味でもお得だし、こうした内容にちゃんと反応を示してくれるあんたのセンスの鋭さもたいしたものだよ。



Q:「技法の練習頻度と程度について」

まず一巡今作を試した上での感想は、とにかく「気持ちいいな」ということでした。体をやわらかくする、という事ですと、ストレッチですとか曲げ伸ばしのものしか思い浮かばなかったので、今作のように、ゆらゆらと「脱力」したり、「内臓をゆるめたり」といった概念は自分の中で新しいものでしたし、特に「母音の振動でゆるめる」というのは、発声自体ゆるい運動にもなりますし、やってて気持ち良く、単純に楽しかったです。


その中で、これは単に私がやり方を間違えたのか、それとも極端に運動不足だからなのかは分かりませんが、技法をやり終えた後で「体の各所が軽い筋肉痛」になりました。

といっても、煩わしい類のものではなく、普段使われていない部分の筋肉などが久々に起こされた様な感覚で、表現が難しいですが、心地よい程度の筋肉痛でした。

特に脇や背中等に見られたので、おそらくは最後に腕を使う辺り(多分パンチのとこかな?)で動かした影響かなっと思っているのですが、

今作の主眼が体を緩めるところにある中で、このような体の反応が返ってしまうのは、技法のやり方として、何かを間違っているのでしょうか?それとも、単純に運動強度の上での慣れの話で、何度か繰り返していれば慣れるなど、特に気にしなくて良い類のものでしょうか?

また、発声の部分について、つい気持ちが良くて調子に乗って「ヴォー」っとやってたら何か大声になってしまい、近所の目とか気になったのですが、そこはさておいて、発声のパートを終えた辺りで、うっすらと汗をかいたり、すこし熱が上がる感じになっていました。

よく声楽の人たちなんかは発声練習だけでもそうとうなエネルギーを使っていますが、そこまではいかないまでも、腹式呼吸から声量を上げていくと、そこそこに体やエネルギーを使うことにもなると思いますが、ここでも主眼である「緩める」のところから、あくまでも「リラックス」することに重点をおいて、あまり発声にエネルギーを使わない方がよいのでしょうか?それとも、これも運動の一環として、なるべく活性化する方にもっていったほうが良いのでしょうか?

以上の内容に付き、お考えをお聞かせいただければ幸いです。


A:基本的にはここちの良い筋肉痛なら問題はないね。

これは悪い筋肉痛ではなく、むしろ今まで硬くてうまく稼働していなかった部品がようやく動き始めたことによる感覚といった方が良いね。

まぁ…打撃系で調子に乗りすぎてというのはあるかもだけど、そのあたりも徐々に慣らしていけば、筋肉だけでなく腱まで柔軟で強くなっていくからね。

世間一般的には腱は鍛えることが難しい部位だと言われているけど、鞭手の技法ならそうした部分を効率よく鍛えていけるからね。

鞭手は重力への適合や部位の柔軟性や強度のアップ、腱や筋肉の強化にも役立つからね。無理のない範囲で楽しく行うことをおすすめするよ。


あと、声についてだけど、これは自分が良い感じるならオペラ歌手のように全身を筒のようにして声を出してもいいし、響きが気持ちいいと感じるならその方向性で鍛えてもアリだよ。

というか…その方法はどちらかというと、今後教えるマントラの技法のやり方に近くなるかもだけどね。


話を元に戻すと、汗をかいてもそれが心地いいならOKさ。

逆にいくら静かでもそれが居心地が悪かったらダメなやり方になるね。

ゆるやかにリラックスで声を出しても、大きめに出して全身をリフレッシュして元気になる声の出し方でも、これはどちらでも大丈夫だから安心して行うといいよ。



2015/10/12 流体化

Q:体を揺らしてあーうー言っていると、例えば「あー」なら上半身、「おー」なら下半身など母音によっても共鳴しやすい(ゆるみやすい?)部位があるように感じました。

あと、これを行うとお通じが良くなる気がするのですが、これは気のせいでしょうか?


A:あんたの感じた通りだね。

体にはあ、い、う、え、おによって響きやすく反応しやすい部位や音の高低で反応しやすい部位がある。

(これは個人の体質や骨や筋肉の密度、体格によっても人それぞれだね)

それに加えて揺らし方によっても効果が変化するから、単純に考えても母音、音程、揺らし方の要素を混ぜることであらゆる方向から緩みを極めていけるわけさ。

だからあんたのように自分にしっくりくるベストのやり方を試行錯誤して気付くのは、とても良いやり方だと言えるよ。

(それと…既にTwitterでも何人かが話していたけど「骨」も震動させて緩めることは可能だからね。これも興味があったら試してみるといいよ)


お通じに関してだけど、これは女性の場合には顕著に効果が出るケースが多いね。

下手な薬を飲むより腸をマッサージした方がはるかに直接的で効果的だし、この技法はリスクが無いのもメリットさ。

やり方は色々あるけど腸をうどんに見立てて、うどんをこねたり練ったりするイメージで体を動かすと特に効果的だね。


2015/10/8 流体化

Q:流体化で体を緩めていると謎のテンションになったり楽しくなったり、思わず顔がニヤニヤしたりするのですが、これは大丈夫なのでしょうか?


A:これは特に問題ないよ。と言うか、かなり良い兆候だね。

心と体は密接な関係があり、心が固まると体も硬くなるように、体が緩んでくると心も柔らかくなる。

だから、あんたが体を流体化している時に気持ちよくなったり、楽しくなったり思わず微笑んでしまうのは体が喜んでいるとても良い兆候と言えるよ。


体の柔軟性というのは奥が深いからね。

例えば、融通が利かない人間のことを「頭が硬い」って言うけど、あれは本当に頭が物理的にも硬くなってきてるわけさ。

心は体にも引っ張られるから、頭が硬くなれば当然、物事を受け入れる余力もなくなるし心の柔軟性もなくなる。

逆に楽しくて気分がおおらかな時には、何かあっても「まぁいいか」って感じに物事を許せるだろ?


人間の体は緊張するよりは、弛緩や解放の方が高いパフォーマンスを引き出しやすくなるし、流体化の技法は心身ともにメリットばかりで基本的にはデメリットがゼロな内容だからね。

(まぁ、気分がおおらかになりすぎて、やらかしてしまうってケースはあるかもだけど…)

だから安心して、気軽に気持ちよく日常的に流体を楽しむといいよ。


2015/9/11 正中線

Q:忌様へ。

正中線の稽古に関してご報告があります。

正中線の稽古で初めはバレエや重力の事でとにかく中心線を意識していました。

しばらく稽古を続けていた所、魚のような動き、エビのような動きとの表現から感じるものがありました。

そして、私が水泳を嗜んでいた事からか、中心線の意識からX-Y-Z平面に水面がある状態でZ軸(上方向)に泳ぐという感覚になりました。

各平面では裏表両方から浮力を感じるようになり、XY平面の原点は丹田に合わせて稽古する事で、変な重力を感じず、自然体に一歩近づいた稽古になりました。

さらに細かく説明しますと、足踏みはバタ足になり、上に向かう手は背泳ぎの両手の形に、前後左右のバランス感覚は脱力し、浮力で浮いて沈まない状態です。上下の動きは平泳ぎといった具合です。


私のようにバレエより水泳ならば他の方も多く共感できるのではないかと思い、急ぎ報告させていただきました。

また、このことから脊髄の動きに忠実な動きを大量に見ることのできる水族館を推奨します。

フィクションでよければ「リトルマーメイド」などです。水中の動きを地上に置き換えてみると良いかもしれません。


A:これも面白い質問というか報告だね。

これは仙道でいう所の身体を浮かす段階に、うっすら気付いちゃったフシがあるね。


例えば今現存する達人の中で正中線をしっかりと通した人間は、まるで重力がないかのような奇妙な動きをする者もいる。

これは居合の「座抜き」のような特殊な技法を扱う者になるほど顕著に現れるね。

(これに関しては参考として、このコーナーの「2015/4/14 丹田に関しての質問」を読んでおくといいよ)


重みも軽さも正中線には深く関わってくる内容だから、今あんたが話した内容は稽古としても面白いし、バレエよりもイメージしやすい利点もある。

別な方向性から正中線を理解する手助けになることは間違いないね。


2015/9/1 正中線

Q:正中線を学んでから、ふと「天から地へと向かうような下向きの重力だけでなく、地から天へと向かう上向きの重力、地を水平にはしる横向きの重力もある」という概念が浮かび、万有引力の法則と言われているものはこの事かな、などと考えてみたものの、どうにも実感などを掴みきれませんでした。

なので、多方向の重力に関して、教えて頂けないでしょうか?


A:確かに色々な向きでの重力というのも突き詰めればアリだが、今の時点ではそれはかなり先の世界の話になる。

今回の「天から落ちてくる正中線と地から上がってくる正中線」の稽古は、重力線を感知するためのアプローチ方法を増やすための措置というのが実際の所だ。


基本的には重力は上から下へと落ちてくるが、そうした方向性からの感知が苦手なタイプの場合、地面にしっかり立って、そこから正中線を立ち上げて行く方がしっくり来るタイプも少なくない。


西欧系は主にセンター文化(正中線を中心とした文化)に対して、アジア系…特にこの国は丹田文化とも言われているからな。

そうした大地に根付いた丹田型民族の場合は、天から正中線をおろしてくるよりも、大地から天へと突き上げた方がやりやすいケースが多い。

イメージとしては大地の芯(地球のコア)を踏みつつ、そこから細い棒を丁寧に立ち上げて感じに背骨を下から順に…重力に沿って背骨を一本一本丁寧に積み上げてゆくようなイメージをすると作りやすくなるぞ。


2015/8/29

Q:正中線の質問になります。(長文なので別テキストにて添付します) https://goo.gl/hWtYZO


A:今回は姉さんに代わってあたしが答えるよ。

まず最初のリュックと逆上がりの件だけど、これは良い着眼点と言えるね。

リュックの隙間と密着の件はまさにそのとおり。

これは「重み」は重心の中心に近いほうが扱いやすいという基本原理があるからさ。

(簡単に言えば荷物は重心であり制御中枢である丹田に近いほど扱いやすくなるって事だね)

逆上がりはそれを動的に利用した感じだし、こうした重心の扱いはサーカス団員と体操選手が特にうまいね。


真ん中の質問だけど、指摘にあるように正中線は実はいくつも存在するし、状況によって常に変化するものだよ。

例えば刀を持つ時には、自分の中にも武器の中にも正中線はあるし、相手との距離によってもそれは常にダイナミックに変化する。

だから固定化されたものではなく常に流動するし関係性によっても変化するのは当然。

これに関してはいずれあたしか姉さんが「重みを扱う」の巻で教える予定だったけど、早速気付いてしまうのは流石だねぇ。


ちなみに寝ている時にも正中線は存在するけど、それが理解できると寝ながらにして立つという達人的な概念も扱えるようになっていくよ。

(ヒントは「赤ん坊」だね)


正中線を感じるための眼力鍛錬としては、人の写真を見た時にペンで正中線を引く訓練をするといいかもだね。

スポーツ選手や普通の人、動物、場合によっては建物やモニュメントなど、この星に住む物理存在はすべからく正中線があるからそれを見極めて、ペンで正中線を引く訓練を続けているとやがて見ることに慣れてくるよ。

(見ることに慣れれば感じやすくなるからね)


ポイントとしては、人を見た時には大抵は一番大きなパーツがある体幹に正中線がある。あとは姿勢次第で足首や肘、膝など各関節に小さな正中線が立っている場合もある。

これは姿勢や動きによっても常に変化するけど、まずは写真のような静止画を使って目を鍛えるといいだろうね。

(わかりにくい場合は、人を糸で吊られたマリオネットのようにイメージして見れば突破口がひらけるかもしれないよ)


最後の質問だけど、これはリラックスしていてもだらけていても、どんな状態でも結局はこの星には常に1Gがかかっているわけだから、それをどう認識して扱うかはあんた次第さ。

常に意識してもいいけど最初の内はずっと意識していると脳のメモリがパンクするだろうから、普段はたまに意識するくらいでイザという時に強く意識するのが今の時点ではベターだと思うよ。


2015/8/12

Q:質問があります。

リーディングに関して、非言語と魔眼を組み合わせればうまくいくはずというのもガイドの助言アウトプットでありました。相手の心や考え、感情といった「対人」だけでなく大魔法使いちゃんのように「文章」にも使えることも教えられました。

研鑽も肉体面精神面の両方を鍛えないと。

私の場合は精神面が優位で肉体面が下手で、相手がどういう攻撃をするかとか、試合でどう攻めるかなんかも「見えた」経験もあるので、アンバランスさをどうにかしたいと考えています。具体的な方法はないのでしょうか?


A:お前は夢乃屋の技法を除き、ほとんどを習っているという話だったので、今学んでいる内容から言えばライトボディワークでバランスを整えるか意識体術の丹田を特にやるといいな。

見た感じだとお前はセンスはあるが、自分で言っている通り、精神に肉体がついていっていない。

肉体の深度がなければ精神で行きつける上限もやがては頭打ちになるからな。

精神が得意な分、今は逆に肉体面を練っていくといいだろうし、丹田を学ぶことで無駄な心の揺れを起こさなくなるし惑わされることも少なくなるから、その意味でもおすすめだ。


後はそうだな…お前はまだ「1つの事を突き詰める」という意味を、まだ深くは理解していなさそうだからな。

そのあたりの感覚を実感として肉体に落としていくためにも、やはり肉体寄りの意識体術レッスンを多めに行う必要性があるだろうな。

おそらく近い内には「正中線」が出るし、その後には今のお前に向いている肉体深度をレベルアップする内容の修練もリリースされるはずだ。


2015/8/5

Q:カバネ師匠、私は最近人の意識に敏感になってきました(というか気になるようになってきました)

これは心理学でも言われていることなのですが、人にはパーソナルスペース(ナワバリ意識)という領域があり、それは普段は人間大である。

しかし自動車や自転車などに乗ると、そのパーソナルスペースが自動車大や自転車大に拡大される。

そして人は「自分のナワバリが大きくなった!」と勘違いしデカイ態度をとるようになる。車に乗ると横暴な性格になる人がいるのはこのため、という性質が人にはあるのだと思います。


特に私が歩道で徒歩か自転車で移動して、対向車線で車がこっちに向かってくると来るとなんだか鋼鉄の野獣に威圧されているように感じてムカつきます。

あと歩道を走るロードバイクにすれ違いザマに舌打ちされてハ?ってなります せっかくいい気分で歩いているのに~!(基本的に善良な人たちとすれ違い、このようなのは100分の1の確率の屑ですが)

もう一つ私は痩せ型なのです 遺伝的なものではなく個人的な気質だと想います。

仮に私が力士みたいな体格だったり、どうみても893だったりしたら、チャリに舌打ちなんてされないでしょう。

かといって「自分は強いんだぞ~」ってすごむのはなんだか違う気がするし、あまり相手に威圧感を与えるようなことはしたくなくて、ありのままの自分で居たいです。ビビリ性なところもあって、それで中途半端なチンピラモドキに舐められるんだと想います

最後にバレリーナのような柔軟な体も手に入れたいです(欲張りですみません)


以上の内容から質問が4つあります。

Q1:歩いた時のナメられない姿勢や意識や心構え

Q2:乗り物に乗って巨大化した人の意識に威圧されない方法

Q3:痩せ型の改善法(もしくは筋肉質な体の手に入れ方)

Q4:柔軟な体の手に入れ方

Q5:ビビリ気質の克服を教えてください。

あとアートワークのカバネちゃんがすごい美人で可愛かったです*^o^*


A:まず1つめだが、これは先日出した第二の手足が役に立つな。

これで手足を伸ばして大きくすると、相手は無意識部分でお前を巨大な生物と錯覚するから有効な手だ。

他にも丹田を意識してハラから動くようにすると、質量的に重厚なクオリティになるので相手は威圧される。

基本的には人は自分よりも軽かったり小さかったりする生物を侮り、自分よりも大きく強く重い相手には恐怖してへりくだるから、その形質を利用すると良い感じだな。


2つめだが、これはお前の言う通り、人は大きな乗り物に乗ると気が大きくなる。というよりは潜在意識上でその車体を自分の体だと錯覚して、その結果「本性」が出てきて横暴になったりするからな。

(これの良い意味の例としては、ひ弱な青年がボディビルで肉体改造して自信をつけたなどの事例だな。これは自分の肉体を大きくした結果、自信を手に入れたという好例だ)

だから答えとしては「お前自身の体を大きくすればいい」が答えだ。

これは物理以外の方法でも出来るのは今更説明するまでもない感じだな。


3つ目の答えは単純にスポーツジムに行くという手が安定だな。

「極意的な肉体」を手に入れるのと、「わかりやすい肉体」を手に入れるのは少しやり方が違ってくる。

お前が望む形は西洋スポーツの範疇なので、そういった場合にはシンプルに西洋スポーツ知識を積極的に取り入れるのがいいだろう。

具体的には筋トレでの負荷と回数、インターバル、運動後の栄養摂取、マッサージやストレッチ、睡眠での回復と休養。

後は血糖値などの健康チェックだな。

(いくら肉体を鍛えても体が太くならない場合、遺伝や体質ではなく何らかの原因がある場合も多いからな)

適切な運動(例えば筋トレでのビッグ3など)とプロテインなどの蛋白摂取は、効果的に行えば見る見るうちに肉体が変化していくぞ。


4つ目に関しては二種類の意味がある。

一つ目の意味ならわかりやすい普通のストレッチや簡易なヨガ、ヒマラヤ体操などもおすすめだな。

二つ目の意味は極意的な内容になるから、これについては出来るだけ早い時期に教えるつもりだ。


五つ目の質問については、丹田を意識するといいぞ。

人が驚く時には必ず横隔膜が上にあがる。

これが臓器を上へと押し出し、身を軽くさせてしまうわけだな。(これが俗に言う「浮き足立つ」の意味だ)

逆に言えば横隔膜さえ抑え込んでおけば、人は思ったよりも驚いたり浮き足立つ事は出来なくなる。

だから丹田を常に意識しておくと文字通り腹が据わって物事に動じなくなるのでおすすめだ。

あと、魔道書コーナーの以下の技も役立つから覚えておくといいぞ。

「■重心を引き下げて心身の安定感を生み出す 2015/4/22」

http://goo.gl/XQFMTp


アートワークに関しては、これは山田サトシ氏の力量による部分が大きいな。良い感じに描いてもらえて私としても満足だ。


2015/5/20

Q:「道端で赤の他人の通行人とすれ違った時(すれ違った瞬間)の気まずさ」について教えてください。

普段の通学路や通勤路、旅行先の見知らぬ土地などで全く見知らぬ誰か(もしくは名前は知らないけど顔だけなんとなく覚えている赤の他人の通行人)とすれ違う時のことです。

無視するわけにもいかないし、いちいち挨拶するわけにもいかないし目を合わせるわけにはいかないし、かといってすれ違うわけだからそれなりに干渉しあうわけで…そしてお互い遠く一点を見つめたまま、すれ違う事がよくあります。


あの時の気まずさみたいのって人の意識の活動や目線と心の活動に関係あると思うのですが…どうか「道で見知らぬ通行人とすれ違った時の気まずさの軽減法や克服法やその理由」みたいのがあれば教えてください!

もっと意識や愛を拡張して「全ての人は友達だ!」ぐらいの広い心を持ったほうがいいということでしょうか?


A:これは実にどうでもいい内容に見えて割と重要な要訣を含む話だな。

まずはこれを理解するには魔道書コーナーの「意識や意線を感じる簡単な稽古 2015/4/30掲載」を読んでおく必要がある。


…読み終えたか?


ここで言えることは、「目を合わせていなくとも既にお互いがお互いを認識でロックオンしている」という事実だ。

言わばこれは「意識や気配で既に目を合わせているに等しい状態」なわけだから、既に手遅れと言っていい。

何をしても気まずいのは当然だ。


つまり、認識のフェイズが最初から間違っているわけだな。

本当に気まずくないようにしたければ、意識で互いをロックオンする前の状態から無視をするか無感覚になるか、バリヤーを張るかをしなければならない。

だが、今の話を聞く限りでは、お前のセンサーは普通の者よりも確実に優れているので、あらかじめ無視や無感覚になれと言っても難しいだろう。


その場合はむしろ覚悟を決めた方がいい感じだな。

具体的には、気まずさを感じた時点で「既に意識の目線は互いに合っている」と理解して、実際に視線があっているかのように応対すればいい。

目線を合わせなくても会釈したり微笑んだり、僅かな体の動きの反応でもいいから要は「もうすでに意識は繋がっている」ので後はそれをどうするか?と考える必要があるわけだな。


これは相手側も気まずいわけなので、案外お前の方から気軽に会釈したりなどの突破口や解決策を示してやれば相手も楽になるかもしれないぞ?フフフ…。


こうした日常シーンにおいても極意や秘密は沢山転がっているからな、今回の質問はそうした日常での気付きに役立つ良い事例だと言えるぞ。


2015/5/13 丹田についての質問

Q:丹田の稽古についての質問です。

丹田は「実戦1基本の姿勢」と「実践2鍛錬」のパートを続けて行った方が良いのでしょうか?


A:いや、これは必ずしも2つ続けて行う必要性は無い。

特に「基本の姿勢」のパートは姿勢を作り出すだけの内容なので、逆に言えば姿勢が普段から作り出せるようであればこれを飛ばして「鍛錬」のパートだけ行えば充分だ。


姿勢がちゃんと作れるなら毎回「基本の姿勢」から行うのは時間の無駄になるからな。

「基本の姿勢」と「鍛錬」のパートがファイル分けされているのは、そういう意味があるわけだ。


2015/4/27 丹田についての質問

Q:立つ力と上半身の重みを合成するとはどういったことでしょうか? また、重みを腰に乗せることと丹田に乗せることの違いを教えて下さい。


A:これはある程度丹田に習熟しないと使いこなせない段階での内容だが、まずは必要な知識として教えておこうか。


1つ目の質問の立つ力とは、簡単にいえば抗力だ。

お前たちは歩く時に必ず地面を踏みしめて、その抗力を貰って前へと進んでいるだろう?

もしもこの地面を踏む力の作用が無ければお前たちは前へは歩けない。だから人間は反発力を生み出せない水面では歩けないわけだ。(並大抵の速度の踏み込みでは、水から抗力を得る事は出来ないからな)


この地面を踏んだ時に返ってくる力が立つ力だ。

(中国拳法はこの地面を踏む力の使い方がとてもうまい。だから、外側からはまるでわからない不思議で強力な力を生み出せる)


ただ、この地面を踏む力はそのままでは単に上にあがるだけなので力として締りがない。

そこで上半身の重みを丹田に乗せる事で、下から上がる踏み込みの力と合成させて強さと安定感を生み出すわけだ。

言わば丹田は、上と下から来る重みと立つ力の釣り合いを保つのがコツとなるわけだな。

もちろんそうなると力の原動部として更に強くなるのは言うまでもない。

 

(例:丹田に上からは重み、下からは立つ力を当てて釣り合いをとり、その釣り合った力のベクトルを前へ向けて突きを繰り出せば強力な突きになる。といった具合だな)

 

2つ目の質問は身体構造の問題だ。

お前が言う「腰」というのは大抵は骨盤もしくは腰椎だ。

そこは人体のハードパーツ(骨)なので、そこを丹田にすると相手と組む時に力の発動部として動きを簡単に読まれやすい。また、ハードパーツなので力と重みの負担が骨にかかりすぎて腰痛になるリスクがある。


私が丹田は子宮のある部分と言ったように、丹田は内臓部分のようなソフトパーツに構築するから意味があるわけだ。

そうすれば腰痛の心配もないし、流動的な肉のパーツ部に構成するゆえにわずかにずらしたりして力の始動部分を相手に悟らせない事も可能だ。

構築は難しいがメリットが多くなるわけだな。


これは大切な知識ではあるが、今の時点で意識しすぎると逆に体が硬くなって稽古を阻害しかねないからな。

まずはピンと来るまでは、知識として軽く覚えるだけにしておくといいぞ。


2015/4/14 丹田に関しての質問

Q:魔導書で書かれてあった「踏みつけの技法」とは逆に、押上げる力を増やせば軽い着地や足音を消すことは可能なのでしょうか?

それと丹田の訓練は歩行時に行うのもよさそうに思ったのですが、その際の注意点、意識するべきことなどあれば教えて頂きたいです


A:1つ目の質問に関しては、これはどちらかというと軽身功のカテゴリに入る技だな。

今お前が質問してきた内容は、世間でよくある飛んだり跳ねたりといった「サーカス的な身の軽さの技法」と、卵の上に乗るなどのような「本当に身体が軽くなる技法」の2つがあるので、まずは後者の「本物の軽身功」の方から説明していこうか。

本物の軽身功を使いたい場合には、どちらかというと丹田ではなく(もちろん丹田も含むことは含むが…)、正中線や重力感知系の技が有効と言えるな。

一応、解答を先に言っておくと、仙道ではまずは体の重みを感じて重力を扱えるようになり重みのある打撃や動きを身につけ、その後、体の重みを消していき身が浮くように練り上げていくのがよくある修練の流れだ。

つまり、身を軽くするというのはこの世界だとかなり難しい高度な技法なわけだな。


とはいえ、今話した後者の例は極め尽くした段階での話なので、そこまで高度なレベルを求めない前者のやり方ならば、丹田のクオリティを変化させるのも1つの手だな。

具体的には丹田を鉄ではなく、風船などの軽いものとしてイメージしていくわけだ。

それに合わせて、「全身の細胞が軽くなったようなイメージ」「体の重みを消したようなイメージ」「細胞の1つ1つが風船になったようなイメージ」「体を羽のようにしてふわりと着地するイメージ」などをしていけば、普段よりも軽い身体のクオリティで動くことも可能だ。


…と言うよりは、お前は子供の頃にそうして肉体を動かしていただろう?


特に「体を羽のようにしてフワリと降りる」ようなイメージは、皆が幼少の頃には普通に行っていたはずだ。

これは子供がいかに優れた心身とイメージ力を保持しているかという証明でもあるな。

子供は知らず知らずのうちに最適なイメージを駆使して物事の最良解を導きだしてゆくからな。

だからお前も、その時のことを思いだして行うと良い感じだぞ。


2つ目の質問の「丹田歩行」に関しては、あまり丹田を上下に揺らしながら長時間歩くと重心がせわしなくなるので少し疲れるかもしれないな。(大きく重い荷物を無駄にブラして動かすと疲れるのと同じ原理だ)

そういう時は丹田の重心を水平移動するように動くと理想だ。

つまり武術の「すり足」での移動が良い感じだな。


慣れてきたら丹田(重心)の声を聞いていけば、重心がどう動くと楽で、どう動くと無駄が多いかわかってくるので、それに従って最適解を選んでいくと更に良い動きになるからな。

考え方の基本としては、丹田は無駄に上下にブラさすに、スムーズに丹田移動できるよう体の動きを意識しておくと良い感じだぞ。